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最近の読書(9月下旬)

*ちくま文庫全集 芥川龍之介<巻の五>
やっぱり六巻だったかも。とにかく「六の宮の姫君」所収の分。
「六の宮の姫君」で文章に絡め取られ、「寒さ」で共感じみた錯覚を抱き
「保吉の手帳から」の一で血の気が引いた。
天使のように優しい声で摘発したのだと主張する自己満足、
芥川ってそうとう胡乱で皮肉で繊細で傲慢で天才だと思う。惚れそう(笑)

*北村薫『六の宮の姫君』
芥川の同名短編をモチーフに、その作品の謎かけを解き明かす長編。
これを読むために上の全集借りた。結果的には、北村の『六の宮』で
言及されている芥川作品が大半読めたうえ、河童以外の芥川作品にも開眼したので
一挙両得だったんだけどね。
それはそうと、優れた本でした。卒論に取り組んでもいない文学専攻の三回生は
読んでみたら面白いし参考になると思うよ。卒論中の四回生は
落ち込むからほとぼりが醒めてからがよい(笑)
この骨子を本当に大学四年で考え出してたなんていやになります。
もちろん卒業「論文」に留まらない広がりもある。文章を通して
一方的にでなく言葉を伝達するということの光がラストシーンに見える。

*開高健『地球はグラスのふちを回る』
食と煙草と酒について。エッセイ集? そんな安易なものではない、
「越前ガニ」を読めば文筆という生業と「生」そのものに対する
筆者の矜持と執着が克明に伝わってくる。
志賀直哉の比喩を契機に展開する一編なんだけどね、
丼に山と盛られたカニの身に、「ああ」とかぶりついて「ウン」と
飲み込む野蛮な快感、人の輪から抜け寂れた旅館で啜る日本酒の麻痺効果、
酔って眺める薄暗がりにて酔いと交錯する“白い脚”への憧憬。
煙草だって、得るものがあるから吸うんですよ、我々は。

*新潮社『倉橋由美子全作品 五』
たぶんこれは五で合ってる。なんだか全集ばかり借りているな(笑)
神経に障るほどに微細な観察、周囲を突き放す知性(と呼ばれる傲慢)
なのにあっさりした結論の放棄、あるいは保留が私は好きなのであって
彼女の作品全てを大好きというわけではないのだけれど
それにしてもなんなのその思いの儘伸び縮みする言語感覚は。
『悪い夏』で描かれたMの手が執拗に頭から離れない。『共棲』もよかった。
こうやって刻み込まれた一つ一つのシーンが、気付けば本を買わせるのだな。

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アイドルのお宝動画をバラマク : 2007/10/13 4:20 PM
アイドルのお宝動画をバラマク
ホントに14才?ジュニアアイドルのイメージPVをヨクミルとあちこちに見えてはイケナイ所がチラチラと見えてます
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