日々雑記

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最近の読書(8月連休+α)

*小川洋子『物語の役割』
自己を塑型し、運営していく装置としての
物語分析が面白かったかな。ホロコースト文学とかそういうの。
ただし、最近よく思うことだけれど、
現代ではそれ以外の物語の役割が喪われてる。
(この命題については一度文章化しときたいところである)
小川さんは、小説にしろエッセイにしろ、
流行は追わないけれど時流に沿った材料を選んで話をする
傾向があると思うので、
もう一つの側面、公共性としての文学、については
触れてないんですよね。それが惜しかった。
紹介されている本は面白そう。広汎な読書って大切。

*ケメルマン『九マイルは遠すぎる』
絶版になってるあの短編連作ミステリ……!!
出会いに感動、もしたけど、そのせいじゃなくて、
面白かったですよ。テンポ良く理屈っぽく手品のように
読み手を丸め込み、論理に偏らず、おまけをつける。
骨格だけと見せかけて小細工。短編ミステリはこう在りたいよね。

*浅田次郎『シェエラザード』
この人ねー、確かに面白いんだけどー、ワンパターンなのよねー。
でもワンパターンで面白く読ませるってすごいんだけどね。
一歩間違えると思想的に危険な影響を与えるくらい
ドラマを作る術を知ってる。映画に向いてる。
だけど一冊読んだらもう半年は良いや(笑) 
単純に、何も考えないで押し流されたいとき向け。

*金井美恵子『タマや』
あーもう何が面白いか判らんけど面白い。(言語化放棄)
私ほど文章の巧い人はいない、なぞ常々仰る金井女史ですが、
そうだよそうだよ、確かに巧いよ、だから内容分析とか
取り付く島もなくてする気になれないよ、という完敗です。
そういう意味では小説の王道ですよね。ごまかし。

*寺山修司『家出ノススメ』
今まで
友人のもとに家出したり、かの人のもとに家出したり
してる場合じゃなかった。家出しよう。と思った。

*ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』
インド系の新人作家で、
ピュリッツァー賞とか総なめにしてるらしい。短編集。
壁が少しずつ剥がれ落ちるときのように
「彼ら」の暮らしがひび割れる様を見せられる息苦しさ、
もう嫌だなー辛いなーこれ、と思ったところで、
ひびから光が射す瞬間を描いてみせる呼吸の巧さ。
収録順を決めたのは作者ではないだろうけど、うまいこと
並べてる。作品への愛を感じる。
最後の短編「三番目で最後の大陸」に凝縮された
人間の活力がまぶしいです。タイミングや偶然はあるにしても
生きていくのは自分しかいない、って扇動される。
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アイドルのお宝動画をバラマク : 2007/10/13 4:22 PM
アイドルのお宝動画をバラマク
ホントに14才?ジュニアアイドルのイメージPVをヨクミルとあちこちに見えてはイケナイ所がチラチラと見えてます
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